みなさんこんにちは、熊本市中央区で日本一真っすぐ走る行政書士でノーサイド行政書士法人の湯上裕盛です。
今回は、経済産業省が勧める政策のひとつ、「事業継続力強化計画」についてわかりやすく解説します
熊本では2016年に大きな地震を体験しましたが、最近また日本でも頻繁に地震が起きているというニュースが目に留まります。このような地震のニュースを見る度に、もう二度とあのような大きな地震は起きないで欲しい…と、毎回思います。地震だけでなく熊本では人吉で、今年の7月には豪雨により甚大な被害を受けましたね。自然災害は予測する事は出来ても、制御する事が出来ないので、恐ろしいものです。
近年、このような大規模な自然災害が、熊本だけでなく全国各地でも頻発しています。加えて、新型コロナウイルスの感染拡大も相まって、事業継続のリスクが高まり、日本のサプライチェーンにも大きな影響が出ることが増えてきています。
こうした社会情勢を踏まえ、中小企業庁は、中小企業の自然災害等に対する事前対策(防災・減災対策)を促進するために、防災・減災に取り組む中小企業がその取組内容(事前対策)を計画としてとりまとめ、その計画を国が認定する制度を創設しました。
その計画が、『事業継続力強化計画』です。
今回は、この『事業継続力強化計画』について、詳しくお話したいと思います。
事業継続力強化計画とは?
中小企業庁のHPに詳しく書かれていますので、以下抜粋させて頂きます。
事業継続力強化計画とは、主に中小企業・小規模企業向けの防災・減災の事前対策計画です。
巨大地震や集中豪雨などの自然災害に加え、新型コロナウイルスなどの感染症にも対応した「事業継続力強化計画」も策定することができます。
事業継続力強化計画の策定は、万一の災害時の危機対応力を高めるだけではありません。
自社の経営資源である「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」の様々なリスクを抽出し、対策を検討することは、経営課題の発見や平時の経営改善につながります。
また、事業継続力強化計画を策定し認定を受けた企業には、「補助金(ものづくり補助金など)の優先採択」や「低利融資」などの様々なメリットがあります。
過去に動画を出していますのでざっくりつかみたい方はコチラをご覧ください。↓
わかりやすく言うと、中小企業も防災・減災の事前対策計画を立てて、近年増えているこのような自然災害に備えておきましょう…という制度です。
「事業継続力強化計画」を策定し、事前に対策を講じる事で、災害による被害を最小限に抑えることが出来ます。また、認定を受けると、様々な支援も受けられます。
では、この事業継続力強化計画の認定とはどういうことなのかについて話していきます。
事業継続力強化計画の認定制度
中小企業が行う防災・減災の事前対策に関する計画を、経済産業大臣が「事業継続力強化計画」として認定する制度で、 認定を受けた中小企業は、税制措置や金融支援、補助金の加点などの支援策が受けられます。
では認定を受けると、どのような支援が受けられるのでしょうか。
認定を受けた企業に対する主な支援策
認定を受けた企業が受けられる主な支援策をまとめてみました。
- 日本政策金融公庫の低利融資
設備投資の際、基準利率から0.9%引き下げられます。
- 信用保証枠の拡大
信用保証協会による信用保証のうち、普通保険等とは別枠での追加保証や保証枠の拡大が受けられます。
- 防災・減災設備に対する税制措置
税制優遇措置としては、中小企業が災害への事前対策を強化するため、自家発電機、制震・免震装置など、事業継続力強化計画認定制度の申請書に記載する一定規模の設備を導入した場合に、防災・減災設備に対して特別償却(20%)が適用されます。
※但し、この税制優遇措置を受けるためには、事業継続力強化計画のなかで、その設備の名称・型式・数量・単価などの情報を記入する必要があります。
- 補助金(ものづくり補助金等)の優先採択
革新性のあるサービスや開発、生産プロセスの導入に挑戦するための補助金「ものづくり補助金」を申請する際、事業継続力強化計画の認定が加点対象とされています。
- 連携をいただける企業や地方自治体等からの支援措置
- 中小企業庁HPでの認定を受けた企業の公表
- 認定企業にご活用いただけるロゴマーク(会社案内や名刺で認定のPRが可能)
このように、『事業継続力強化計画』を策定する事により、様々な支援策が用意されています。中小企業の皆さまで、まだ『事業継続力強化計画』を策定していない事業者の方は、是非策定して認定を受ける事をお勧めします。
ただし、計画の申請から認定までには、約45日程度かかります。申請書に不備のある場合は、手続き期間が長期化することもありますので、余裕をもって申請をした方が良いようです。電子申請も開始しているので、申し込みはいつでもできます。
事業継続力強化計画の作成方法
それでは、『事業継続力強化計画』はどのようなことを書けばいいのでしょうか。
申請で提出する計画書には、大きく分けて5つの項目から作成するようになっています。
事業継続力強化の目的の検討
「何のために計画を策定するのか」という目的を書きます。
災害等のリスクの確認・認識
国土交通省のハザードマップポータルサイトなどを参考に、事業所や工場などが立地している地域の災害等のリスクを確かめ、「ヒト・モノ・カネ・情報」のそれぞれについて、どのような被害が考えられるか記載していきます。
初動対応の検討
災害の発生直後の初動対応を記載します。従業員の避難方法、安否確認など、人命に関わる部分について明確にします。
ヒト、モノ、カネ、情報への対応
災害等のリスクの確認・認識で確認した災害等のリスクを、どうやって守るのか、「ヒト・モノ・カネ・情報」という経営資源の被害想定を踏まえて、それぞれについての具体的な取組(対策)を記載していきます。
平時の推進体制
事業継続力強化のためには、平時からの備えが大切です。訓練・教育の方法について記載するとともに、取組(対策)の見直しを定期的に実施します。
詳しい書き方が分からない方は、上でもご紹介しましたが、中小企業庁のHPに、『事業継続力強化計画策定の手引き』が掲載されています。記入例などもあり、計画書を記載する上での考え方や注意点、また記入例や対策事例、参考資料も乗っていますので、是非ダウンロードして、ご覧になって頂くと参考になると思います。
まとめ
以上、今回は「事業継続強力化計画」について、お話させて頂きました。この「事業継続強力化計画」は、地震や豪雨、台風などの自然災害だけでなく、新型コロナウイルスなどの感染症リスクにも対応した「事業継続力強化計画」を策定することができます。
コロナウィルスなどの感染症に関しては、いつでもどこでも発生する可能性があり、コロナの状況も落ち着いたかと思いきや、また新しいオミクロン株が入ってきたり…と、日々変化していますので、日ごろから最新かつ正確な情報を入手する事が大事となります。
まさに今、私たちは自然災害だけでなく、感染症の拡大によって予測できない事態を、目の当たりにしています。このような不測の事態に備えておくために『事業継続力強化計画』を策定することで、様々なリスクを想定し、対策が立てられる事で、会社の強靭化に繋がりますので、中小企業の方は、是非申請してみてはいかがでしょうか。
当社に依頼するメリット
事業継続力強化計画の申請はご自身で行うことも可能ですが、策定方法や電子申請の方法がわからず、手間と時間がかかり、ストレスになる場合もあります。何より、自分一人で出来るか不安だと思います。
当社に依頼を頂くと、以下の3つのメリットがあります
- 最短期間で認定取得可能
- ヒアリングを行い、ハザードマップの確認リスク分析をすべて任せてOK
- オンライン申請のお手伝いまで行います
もし、事業継続力強化計画の認定取得をお考えでお困りの場合はお気軽にお問い合わせください。
熊本県外の事業者様もZOOMなどオンライン対応することができますが、熊本県内の事業者様であれば直接面談することもでき、手厚くサポートできるかと思います。
また、事業を成長させるために補助金を活用するお手伝いなどトータルで事業をサポートすることが当社の強みでもありますので遠慮なくお問い合わせください。
それでは、最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
熊本市中央区で日本一真っすぐ走る行政書士でノーサイド行政書士法人の湯上裕盛でした!!
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