「技能実習生はどうやって受け入れをすれば良い?」
「受け入れるための要件を知りたい」
建設現場でよく見かけるようになった外国人労働者ですが、このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
人手不足が慢性化している建設業界では、外国人労働者が増えてきています。そして外国人労働者の約70%が技能実習生です。
しかし、技能実習生という言葉はよく聞きますが、受け入れるための要件など内容はよく分からないというのが実情ではないでしょうか。
そこでこの記事では、「建設業の技能実習生とは?要件や受け入れスケジュール」などについて解説します。
建設業の技能実習生が働ける期間や従事できる作業
建設業の技能実習生とは何か、実際に働ける期間や従事できる作業について解説します。
1)技能実習生とは?
技能実習生とは、日本の技能を習得するために、発展途上国から来日している方のことです。帰国後には、日本で習得した技能を、母国の発展のために役立ててもらうことを目的としています。
建設業界では、外国人労働者の受け入れが急速に進んでいます。技能を習得してもらうという建前はありますが、実際には人手不足解消のために受け入れられている側面もあります。
2)働ける期間
技能実習生は、日本で最大5年間働くことができます。
技能実習制度では、1年目が技能実習1号、2~3年目が技能実習2号、4~5年目が技能実習3号に分類されています。
技能実習で1号から3号への移行が可能なのは、優良認定を受けた企業のみです。優良認定を受けていない企業は、最大3年間のみの受け入れとなります。
また、技能実習は1号から2号、2号から3号に移行するタイミングで「技能検定」を受ける必要があり、これに合格しなければ実習を終了して帰国しなければならなくなります。
不合格の場合も一度だけ再受験が可能ですが、検定に合格しなければ途中で帰国しなければなりません。
そのため受け入れ企業は、自社の技能実習生が検定に合格できるよう、技能面や日本語などのサポートをすることが求められます。
3)建設業で従事できる作業
建設業の技能実習生が従事できる作業は、つぎの22職種33作業に限定されています。状況により、さらに限定されることもありますので、詳しくは厚生労働省ホームページなどでご確認ください。
職種名 | 作業名 |
さく井 | パーカッション式さく井工事 ロータリー式さく井工事 |
建築板金 | ダクト板金 内外装板金 |
冷凍空気調和機器施工 | 冷凍空気調和機器施工 |
建具製作 | 木製建具手加工 |
建築大工 | 大工工事 |
型枠施工 | 型枠工事 |
鉄筋施工 | 鉄筋組立て |
とび | とび |
石材施工 | 石材施工 石張り |
タイル張り | タイル張り |
かわらぶき | かわらぶき |
左官 | 左官 |
配管 | 建築配管 プラント配管 |
熱絶縁施工 | 保温保冷工事 |
内装仕上げ施工 | プラスチック系床仕上げ工事 カーペット系床仕上げ工事 鋼製下地工事 ボード仕上げ工事 カーテン工事 |
サッシ施工 | ビル用サッシ施工 |
防水施工 | シーリング防水工事 |
コンクリート圧送施工 | コンクリート圧送施工 |
ウェルポイント施工 | ウェルポイント工事 |
表装 | 壁装 |
建設機械施工 | 押土・整地 積込み 掘削 締固め |
築炉 | 築炉 |
参考:厚生労働省 技能実習制度「移行対象職種・作業一覧」
https://www.mhlw.go.jp/content/000932507.pdf
建設業の技能実習生を受け入れる要件
建設業で技能実習生を受け入れるための要件は、おもにつぎの8つになります。
1)建設業許可を取得している
建設業法第3条の許可を受けている必要があります。つまり建設業許可を取得している必要があるということになります。
2)建設キャリアアップシステムに登録している
建設キャリアアップシステムとは、技能者の就業実績や資格を登録しておくシステムのことです。受け入れるまでに事業者の情報登録を完了させておく必要があります。登録完了までに1~2ヵ月かかりますので、早めに準備しておきましょう。
3)月給制で日本人と同額以上の賃金であること
給料は日本人と同額以上で安定的に支払うことが必要です。つまり月給制が必要ということになります。
4)技能実習生の監理団体に加入する
監理団体とは、技能実習生の受け入れまでの手続き、その後の管理や指導を行う団体です。
5)技能実習の責任者・指導員、生活指導員を配置する
受け入れるには、しっかりと責任を持たなければなりません。そのために、技能実習生の管理や指導、サポートをする担当者をそれぞれ決める必要があります。
6)技能実習生の住居を確保する
受け入れるには、住居の用意をする必要があります。
賃貸住宅や自社所有の社宅などを提供するのが一般的です。また、住居だけではなくインターネットや生活インフラ、最低限の家具なども揃えておかなければなりません。
7)社会保険に加入させる
日本人と同様、必要な社会保険に加入させなければなりません。
社会保険以外に任意保険に加入させることもできます。
8)規定の帳簿を作成保管する
指導内容を記録する「技能実習日誌」や、状況を管理する「認定計画の履行状況に係る管理簿」など、規則で定められた帳簿を作成保管しなければなりません。
参考:国土交通省「建設分野における技能実習制度の背景・概要」
受け入れから業務開始までのスケジュール
受け入れから業務開始までのスケジュールは、つぎのようになります。
- 監理団体に加入
- 監理団体の情報などをもとに受け入れ活動
- 受け入れ決定
- 技能実習計画の策定
- 在留資格申請
- 技能実習生が入国
- 入国後講習を受ける
- 業務開始
建設業許可の技能実習生まとめ
建設業界は慢性的な人手不足におちいっています。そのため、建設業で働く外国人労働者は非常に増えてきています。
その外国人労働者の約70%が技能実習生となっています。技能実習生が日本で働ける期間は、最大5年です。また、従事できる業務も22職種33作業に限定されています。
建設業者が技能実習生を受け入れるには、「建設業許可の取得」や「建設キャリアアップシステムの登録」など多くの要件があります。また、受け入れ活動も6ヵ月程度と長期間かかります。
技能実習生の受け入れを検討されている建設業者様は、しっかりと制度の趣旨を理解して、計画的におこなっていく必要があります。
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それでは、最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
熊本市中央区で日本一真っすぐ走る行政書士でノーサイド行政書士法人の湯上裕盛でした!!
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