建設業における特定技能を解説します

在留資格申請関係

 

こんにちは!熊本市中央区で日本一真っすぐ走る行政書士の湯上裕盛です。

今回は、特定技能外国人の建設特有なものなどについてお話をさせて頂きます。

新たな外国人材採用手段として特定技能制度が始まって3年になり、多くの企業が特定技能人材の活用を進めています。この特定技能制度ですが、特定技能人材を受入れるまでの流れが業種によって全然違います。

今回は、中でも受入れまでの手続きがややこしい建設業における特定技能人材の受入れについて、注意しておくべき点を解説します。

協議会への加入

特定技能制度では、運用されている特定産業分野ごとに「協議会」というものが設置されており、建設業では国交省や入管への書類申請の前に、この「協議会」への加入が必須となっています。

建設業では一般にJACと呼ばれている「一般社団法人建設技能人材機構」か、JACの正会員となっている全国建設業協会や全国中小建設業協会などに加入することで、協議会に入ったものと見なされます。

JAC 建設技能人材機構|特定技能外国人の受け入れを推進
JAC(一般社団法人 建設技能人材機構)では、建設分野特定技能外国人の受入れ、建設技能者の確保、職業紹介や環境の整備を行っています。受入企業はJACへの加入が条件となります。

ただし、建設業においては協議会へ加入することで様々な会費が発生します。JACに加入する場合であれば年会費24万円に加えて、特定技能人材を1人受入れるごとに年額15万円以上の負担金を支払わなければなりません。強制加入の協議会に年会費等を設定しているのは建設業だけです。

また、JACではなく”JACの正会員になっている団体”に加入する場合は、それぞれの定める年会費等を支払う必要があります。このようなJAC等への支払いは、特定技能人材を受入れるにあたっては避けることのできないものとなっています。

国土交通省への手続き

事前申請

建設業の特定技能人材を受入れるためには、所管省庁である国土交通省が上乗せ基準を設けています。その最たるものが、国交省への事前申請です。入国管理局への申請を行う際には、事前申請を元に国交省が交付した認定証の写しを添付しなければならず、国交省への事前申請をスキップすることはできません。

建設産業・不動産業:外国人材の活用 - 国土交通省
国土交通省のウェブサイトです。政策、報道発表資料、統計情報、各種申請手続きに関する情報などを掲載しています。

なお、農業や製造業など建設業以外では入国管理局への申請のみが必要とされているので、所管省庁への申請はまったく必要ありません。

入社後の報告

入国管理局から許可が出て特定技能人材が就労を開始した際は、国交省へ就労開始報告が必要です。また、退職した場合や帰国した場合もそれぞれ国交省へ報告しなければなりません。報告はすべてオンラインで行うこととなっています。

建設業特有の上乗せ基準

給与体系

建設業での特定技能人材に対しては、必ず月給制で給与を支給しなければなりません。建設業では天気によって仕事ができないことがあり、時給制や日給制にしていたとすると、月ごとに手取り額が大きく異なることがあります。

こういった事態を避けるため、国土交通省は月給制とすることを義務付けています。

受入れ人数

建設業は他の業種に比べて労働災害が発生しやすくなっています。特に特定技能人材は外国人ということもあり、日本語でのコミュニケーションも円滑に行うことができないため、労働災害の被害に遭う確率が高くなることが考えられます。

こうしたことから、特定技能人材が日本人従業員の監督下で業務に従事させる必要性に鑑み、日本人従業員数を超えて特定技能人材を受入れることはできないこととなっています。

すなわち、一人親方であれば特定技能人材を1人しか受入れることができませんし、常勤職員が3名の会社であれば特定技能人材の受入れは3人までとなります。

なお、特定技能人材の受入れは個人事業主でも行うことは可能です。

試験実施状況

特定技能人材を受入れるためには、その人材が技能実習2号を修了しているか、特定技能用の試験に合格しておかなければなりません。この特定技能用の試験ですが、業務区分ごとに実施状況に大きな差があります。

例えば、土工や建設機械施工といった業務区分はこれまでに何度も試験が行われていますが、内装仕上げや建築大工などの業務区分では一度も試験が行われていませんし、本記事を公開している時点でも予定されていません。

このように業務区分によって実際の受入れ可能状況に違いがありますので、事前に確認しておくことが大切です。

なお、試験実施予定はJACのホームページから確認できます。

建設分野特定技能評価試験|建設技能人材機構【JAC】
建設分野における特定技能評価試験の概要、試験範囲、試験の流れ、試験結果概要についてご紹介します。

まとめ

建設業での特定技能人材受入れ条件は、他の業種に比べてとりわけ複雑になっています。特にややこしいのが、国交省による上乗せ基準と協議会への加入です。

登録支援機関などを活用せず自社で受入れ手続きを進めていく場合は、本記事をお読み頂いて参考にしていただければ幸いです。

さいごに

ノーサイド行政書士法人では、特定技能外国人の在留資格申請手続きをサポートしています。

わからないことがあれば一度、当事務所にご相談ください。

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以上、熊本市中央区で日本一真っすぐ走る行政書士でノーサイド行政書士法人の湯上裕盛でした

最後まで読んでいただきましてありがとうございました!!

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