「元請けに建設キャリアアップシステムに登録するように言われた」
「CCUS登録していないと現場に入れられないと言われた」
このようにお困りの方は多いのではないでしょうか。
建設キャリアアップシステムは、令和5年度から公共工事では原則義務化される予定です。大手建設会社などが元請けとなる民間工事などでも、同様の運用となることが多くなるでしょう。
大手建設会社などの現場に入る場合は、建設キャリアアップシステムの登録は不可欠になってくると予想されます。
そこで、この記事では「建設キャリアアップシステムの登録方法や申請料金、必要書類」などについて解説します。
建設キャリアアップシステム(CCUS)と登録申請
建設キャリアアップシステムの概要と、登録申請について解説します。
1)建設キャリアアップシステムとは?
建設キャリアアップシステムとは、技能者の就業実績や資格を登録し、工事の品質向上、現場作業の効率化などをはかるためのシステムです。略してCCUSといわれ、事業者と技能者双方にとってメリットがあるシステムです。
事業者は、技能者の就業状況などをかんたんに確認できるようになります。また、現場の入退場にキャリアアップカードを使うことにより、現場の入退場管理などの効率化がはかれます。
技能者は、自分の資格や就業履歴を証明できるようになり、適正な評価と処遇が受けられるようになります。自分の技術レベルを証明がしやすくなり、収入アップにもつなげやすくなります。
2)建設キャリアアップシステムの登録申請
建設キャリアアップシステムの登録申請にはつぎの4つがあります。
- 事業者情報登録
- 技能者情報登録
- 現場・契約情報登録
- 施工体制登録
この記事では、基本的にすべての事業者に関係する、事業者情報登録と技能者情報登録について解説します。
参考:国土交通省「建設キャリアアップシステム(CCUS)について」
https://www.mlit.go.jp/common/001217638.pdf
建設キャリアアップシステムの事業者情報登録
建設キャリアアップシステム「事業者情報登録」の申請方法や申請料金、必要書類について解説します。
1)登録申請方法について
登録申請方法は、「インターネット申請」と「認定登録機関申請(郵送または窓口)」の2つがあります。ただし、実際には手間のかからないインターネット申請が大半になります。
ただし、インターネット申請も入力などに細かなルールが多く、入力不備などでまったく申請がすすまないというご相談もよくいただきます。一般の方がご自分でインターネット申請した場合の不備率は、約80%といわれています。
そのため、手間はかかっても窓口で申請したいというニーズもあり、「認定登録機関」の数を増やすなどの対策もとられています。
また申請から登録完了まで1~2ヵ月程度かかりますので、早めに申請するようにしましょう。
2)登録申請の流れ
- 必要書類を準備
- 登録申請(インターネット申請または認定登録機関申請)
- 確認および審査(1~2ヵ月程度かかります)
- 登録料の支払い
- 事業者情報登録が完了
- 事業者IDと管理者IDの受け取り(登録完了メールが届き、後日郵送されます)
3)登録申請の料金
申請料金は、一人親方・個人事業主・法人の資本金によって異なります。
支払い方法は、クレジットカードまたは払込票となります。ただし、6万円以上の支払いは銀行振込のみとなっています。
①事業者登録料(5年ごとに支払い)
資本金 | 登録料 |
一人親方 | 0円 |
一人親方以外の個人事業主 | 6,000円 |
500万円未満 | 6,000円 |
500万円以上1,000万円未満 | 12,000円 |
1,000万円以上2,000万円未満 | 24,000円 |
2,000万円以上5,000万円未満 | 48,000円 |
5,000万円以上1億円未満 | 60,000円 |
1億円以上3億円未満 | 120,000円 |
3億円以上10億円未満 | 240,000円 |
10億円以上50億円未満 | 480,000円 |
50億円以上100億円未満 | 600,000円 |
100億円以上500億円未満 | 1,200,000円 |
500億円以上 | 2,400,000円 |
※消費税を含む
②管理者ID利用料(毎年支払い)
1IDにつき | 11,400円 ※一人親方は2,400円 |
※消費税を含む
4)必要書類
インターネット申請の場合には、書類を電子化して添付する必要があります。スキャナで読み込むか、スマートフォンなどで撮影し電子化します
必要書類は、「一人親方・個人事業主・法人」や「建設業許可の有無」などによって異なります。
①事業者確認書類 |
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②登録申請書の添付書類 |
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参考:建設キャリアアップシステム「事業者情報登録申請書の手引き」
建設キャリアアップシステムの技能者情報登録
建設キャリアアップシステム「技能者情報登録」の申請方法や申請料金、必要書類について解説します。
1)登録申請方法について
申請方法については事業者情報登録と同様で、インターネット申請と認定登録機関申請の2つになります。
ただし、運転免許証やマイナンバーカードなどの写真付きの証明書を持っていない場合は、認定登録機関の窓口申請しかできませんのでご注意ください。
技能者情報登録は簡略型と詳細型がありますが、基本的には詳細型で登録しましょう。
簡略型は、持っている資格などの登録ができず、レベル判定などをおこなえません。
技能者情報登録をするとキャリアアップカードが発行されますが、有効期限は10年となります。
2)登録申請の流れ
- 技能者の本人確認書類および必要書類を準備
- 登録申請(インターネット申請または認定登録機関申請)
- 登録料の支払い
- 確認および審査(1~2ヵ月程度かかります)
- 技能者情報登録が完了
- 技能者IDと建設キャリアアップカードを受け取り(登録完了メールが届き、後日郵送されます)
3)登録申請の料金
申請料金は、簡略型と詳細型で異なります。また、支払い方法は、クレジットカードまたは払込票となります。
認定登録機関申請は、詳細型申請のみになります。
申請方法 | 登録方法 | 登録料 |
インターネット申請 | 簡略型 | 2,500円 |
詳細型 | 4,900円 | |
認定登録機関申請 | 詳細型 | 4,900円 |
※消費税を含む
4)必要書類
インターネット申請の場合には、書類を電子化して添付する必要があります。スキャナで読み込むか、スマートフォンなどで撮影し電子化します
必要書類は、「簡略型(下記①②③)」と「詳細型(簡略型+④)」で異なります。
①本人確認書類 | マイナンバーカードまたは運転免許証など |
②キャリアアップカード用写真 |
顔写真(たて45mm×よこ35mm) ※キャリアアップカードの有効期限10年間使用することになりますので、ご注意ください |
③登録情報確認書類 |
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④保有資格など確認書類 |
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参考:建設キャリアアップシステム「技能者情報登録申請書の手引き」
まとめ
建設キャリアアップシステムは、令和5年度より公共工事の現場で原則義務化される予定です。それに伴い、建設キャリアアップシステムの登録促進も急速にすすめられています。
建設キャリアアップシステムに登録していないことで、「仕事を回せない」ということも今後増えてくると予想されます。
建設キャリアアップシステムの登録には、手間と費用がかかります。しかし、仕事の受注が減る可能性という大きなデメリットをなくすためには、早めに登録することをおすすめします。
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それでは、最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
熊本市中央区で日本一真っすぐ走る行政書士でノーサイド行政書士法人の湯上裕盛でした!!
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